ひろしま市民パブリシスト

HIROSHIMA PUBLICIST

「川の街」ならばこその・・・ H30.9.3(月)

広島市街地はデルタ上に発展した、見本のような街としてよく知られています。

そのような成り立ち故に、市内中心部の地盤は古来、干拓や埋め立てによる補強造成が成されてきた結果、充分な海抜を確保されていない地域も生じて、高潮など、潮位に対しての弱点を抱えてきています。大雨による山間部からの「洪水」については、36年間に渉る大工事の末に完成した「太田川放水路」によって、安全度は飛躍的に高まりましたが、強風を伴う台風などによる「高潮」への備えは、今も充分ではないのです。折しもこの夏、「西日本豪雨」により、広島市や近郊の町でも、川の氾濫や土石流による甚大な被害が発生してしまいましたが、思い出されるのは、1991年(平成3年)の台風19号による高潮被害です。その時の広島市内の瞬間最大風速は58mという大変な「風台風」で、その強風によって、広島湾から吹き寄せられた海水が、市内の堤防を越え、市街地で大変な浸水被害を出しました。
「治山、治水」がどれだけ必要不可欠な、しかも難題であるかを見せつけられた大きな災害でした。

「デルタの街広島」「デルタの街広島」(国土交通省太田川河川事務所 提供)

広島市街地を流れる6本の川の総延長は、ざっと42㎞余りあり、その川の流れから市街地を守る堤防の長さも、ざっと80㎞にも及びます。「デルタの街」という生い立ち故に、「治水」に取り組む普段の努力は宿命づけられた課題として、今も取り組みは続けられています。「安心、安全」な暮らしを実現するための工事などは、現在も市内のどこかで続けられているはずです。
ほんの数年前の事ですが、思いがけなくも「治水」工事の様子を見る事が出来ました。

広島市の市街地を流れる「天満川」の護岸工事でした。川の流れから街を守る為の護岸、堤防の出来あがる様子をつぶさに見たのは初めての事で、とても興味深く、そこには大変な時間、労力、資材、そして人智が込められている事を知りました。そして、その工事にかかる費用が、100mあたり、1億円にも及ぶことを知りました。
自然を完全に制御できるなどとは誰も思ってはいないでしょうが、こうした事業が市民の安心、安全を守る不断の努力として、着々と進められている事に大きな信頼を寄せ、税金が役立っている事にも、思いが至ったものです。これからも、「デルタの街、水の都広島」を護る工事は着々と続けられていくのです。
頼もしい護岸の出来がってゆく様子を写真で紹介いたします。



工事位置を示す標識旗工事位置を示す標識旗が立てられました。

新堤防の工事新堤防の工事が始まりました。

捨石堤防最下部を補強するおびただしい「捨石」が運び込まれました。


護岸の表層に組み上げられていく石護岸の表層に組み上げられていく石。

表層の石組完成表層の石組も捨石部分も、ガッチリ施工されました。

最上部の舗装も済み工事完了最上部の舗装も済み工事完了です。

 

 

市民パブリシスト 有田 武志

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