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Vol.22 せとうちに浮かぶハートの島「祝島」
ようこそ「祝島」へ!

祝島

「下関」は知っていても、「上関」がどこにあるのか、まだ知らない人がいるかもしれない。
上関海峡は、柳井から車で約30分、周防灘に面した山口県の最南端にある。今回の目的地「祝島」は、その上関の室津という港から、さらに船で40分、周囲が12㎞の小さな島だ。空から見るとハートの形をしているので「ハートの島」とも呼ばれているらしい。広島市内から高速道路を使って約2時間。ドライブにはちょうどいい距離かもしれない。晴れた日の週末を狙って、島探訪に行ってきた。

船乗り場

上りも下りも1日3便。室津―祝島(大人片道920円)。新造船のとてもきれいな船。

道の駅 上関海峡

船乗り場には駐車場がないので、徒歩2分のところにある「道の駅 上関海峡」裏の駐車スペースに車を停める。

上関名物「むろつのてんぷら」

室津の船乗り場が少しわかりにくいが、祝島行き定期船乗り場の目の前にある、上関名物「むろつのてんぷら」が目印。

地元の人、釣り人、観光客など、様々な人が乗り込む

地元の人、釣り人、観光客など、様々な人が乗り込む。行きは室津10:00発―祝島10:40着の2便。帰りは祝島12:30発の2便か、17:05発の最終便のどちらかで。

祝島

祝島が見えてきた。集落は一か所に固まっていて、約250世帯370人が暮らしているとのこと。島民の高齢化が進んでいるのは、日本中どこの島も同じ。

祝島の船着き場

新しく場所を移動した祝島の船着き場から上陸

案内看板

島に着いたら、まずは港のすぐ目の前にある案内看板の確認。島の情報のほとんどが書かれていてすごく役に立つ。いざ出発。

練塀(ねりへい)

島を歩いていて、目につくのが「練塀(ねりへい)」と呼ばれる石と土を積み重ねて漆喰で固めた祝島独特の塀。江戸時代の後期から作られているらしい。家と一体化したようなこの塀のおかげで、夏は涼しく冬は暖かい。吹きさらしの海風や台風などからも家を守ってくれる、とても大切な塀だとか。よく見ると、丁寧な仕上げのものもあれば、そうでないものもあっておもしろい。

練塀のある風景 1

練塀のある風景①

練塀のある風景 2

練塀のある風景②

練塀のある風景 3

練塀のある風景③

祝島小学校

島の高台にある祝島小学校。島から子どもたちの声が聞こえなくなって、しばらくの時が流れた。残念ながら今は休校になっている。

校舎

校舎は昔のまま残されていて、今回案内をしていただいた「民宿くにひろ」のご主人国弘さんも、もちろんここの卒業生。

シロクマの池

通称「シロクマの池」。夏は子どもたちの遊び場だった、と思う。

学校からの眺め

小学校からの眺めは最高。海に浮かぶ島々や、行きかう船を見ているだけで時間を忘れそうになる。「島に来たぁ~」っていうことを実感する瞬間だ。

国弘さん

国弘さんも小学生の頃、授業中よく「ボーっと」海を眺めていたそう(笑)。

こっこー(シマサルナシ)

祝島特産「こっこー(シマサルナシ)」の実。秦の始皇帝からの命を受け「不老長寿」の実を探しに来たと言われる「徐福伝説」。キウイフルーツの原種の近似種で、12月が食べごろ。切ると中はキウイそっくり。1粒で千年長生きできるかどうかは、ご自身でお試しあれ。。

万葉の碑

祝島の歴史は古く、古来から行きかう船を守る神霊の鎮まりを拾う島として崇められてきた「神の島」であるとして、あの万葉集にも登場している。万葉の碑には、遺新羅使が読んだと言われる二首が刻まれている。

櫂伝馬船

4年に一度の「神舞」は祝島を代表する大切な行事。島に招かれた大分県伊美別宮社の神官たちとの合同神事で、海上での勇壮な入船・出船神事と古式豊かな33の神楽舞が奉納され、島は大勢の人達で賑わう。写真は4年に一度の出番を待つ櫂伝馬船。

平さんの棚田 1

平さんの棚田 2

平さんの棚田 3

平さん

祝島のハイライトは何と言っても「平さんの棚田」だろう。
祝島の集落から徒歩で片道約1時間。眼下に伊予灘を見おろす山の斜面に、一段の高さが最大で9mにもおよぶ巨大な石垣が築かれ、まるで城壁のようにそびえる三段の棚田が造られている様子は圧巻のひと言。重機もなかった時代に、人より大きい石を自由自在に組み合わせていく技術には驚くばかりだ。残念ながら、今は棚田でお米は作っていないけれど、整備をするだけでも膨大な作業が必要なことは、誰の目にも明らかだ。この壮大な風景に時間を忘れて写真を撮ったりしていると、往復で3時間くらいはかかるので、最終便の船に乗り遅れないように注意が必要かもしれない。

島猫 1

島猫 2

島のもうひとつの人気ものと言えば「島猫」。ここ祝島にも、多くの島猫が共存している。人に慣れている猫もいるので、ゆっくり近づけば「なでなで」できるかも。

「島猫」目当てにやって来たというカップル

「島猫」目当てにやって来たというカップル。写真を撮って早速SNSにUP!

国弘さん

祝島の観光案内所も兼ねている民宿「くにひろ」。ポストカードやお土産のお茶なども販売している。国弘さんの楽しい島ガイドは有料で、約1時間 500円/人(2名から要予約)。※詳細は祝島HPをご覧ください。http://www.iwaishima.jp/

祝島特産のびわ茶

乾燥させたびわの葉を発酵させた後、じっくりと炒って作った祝島特産のびわ茶。鮮やかなオレンジ色で、さわやかな飲み口のお茶が楽しめる。100g750円。

わた家

島に何件かある、お食事処のひとつ「わた家」。ちょっとわかりにくい路地の先にあるので、島内事情に詳しい島猫に案内してもらう。「こっちだニャー」。

日替わり定食

「わた家」の看板メニュー日替わり定食。お味噌汁をひと口飲んだだけで「ああ~島に来たなぁ~。手作りの味だなぁ~」って、ほっとすること間違いなし。お母さんの温かいおもてなしにも心が安らぐ。

岩田珈琲店

自家焙煎珈琲の岩田珈琲店。港近くなので、船を待つ時間にもちょうどいい。写真からもわかる通り火曜日が休み。営業時間10:00~18:00

祝島ぶれんど

お土産に「祝島ぶれんど」500円。ものすごく美味しい。

帰りの船からの眺め

帰りの船からの眺め。ガイドの国弘さんから聞いていた、島に穴が開いている通称「鼻ぐり島」を発見!

上関大橋

せっかくなので、帰りにちょっと寄り道。港からすぐ近くにある上関大橋。眺め抜群の展望台もある。橋の左下に少し見えるのが灯台。

灯台

エメラルドグリーンの海に建つ灯台がコレ。道路からすぐ下にある。

鳩子の湯

そして日帰り温泉「鳩子の湯」で汗を流す。あまりの気持ちのよさに「からだはぐったり~」大人600円。

関連リンク
祝島について https://www.hiroshima-navi.or.jp/post/006956.html
祝島の神舞神事 https://www.hiroshima-navi.or.jp/post/007041.html
祝島 平さんの石積み棚田 https://www.hiroshima-navi.or.jp/post/006946.html
祝島ホームページ http://www.iwaishima.jp/
上関町観光協会 http://www.kaminoseki-kanko.jp/

(2018年*月取材)

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